
GP Chatの勉強サポートAI「あお」に画像読み取り機能が追加され、手書きや印刷された問題を撮影するだけで解説が得られるようになりました。丁寧な説明と解法のコツが提示され、自学自習や子どもへの指導にも役立つツールとして注目されています。その実力を探ってみました。
中学校の正の数・負の数では?

まずは小手調べとして中学校の数学「正の数・負の数」で試してみました。正の数は0より大きい数(例:1、2.5)、負の数は0より小さい数(例:−1、−3.7)を指し、1年生の初期に習う単元です。今回は例題を自作し、あおに解説をお願いしました。

上記の問題を作成。あおはどんなコメントを残してくれるのでしょうか?
解説
その上で
数直線で考えると -4 → (右へ8進む) → +4
あおは冒頭、数直線を使って考えようと解説。-4から数直線上を右に「8」進む動きを表すとしています。その上で解答は4になります。解説のラストには「類題を自分で解くコツ」も伝授。
(1)数直線をイメージする (2)大きい方から小さい方を引いて、絶対値の大きい方の符号をつける (3)他にも練習したい場合は声をかけてください!
ポイントは「数直線をイメージ」と「大きい方から小さい方を引く」。こういったヒントは自学自習の助けになりそうです。
高校の因数分解で試してみると…

続いて難易度は上がって高校の数Iで習う因数分解の問題。ちなみに因数分解とは、ある式を積の形に分解することで、数や式を複数の因数(かけ算の要素)に分ける操作です。数式の構造を簡潔に表し、方程式を解く際や計算の効率化に役立つとされます。

今回、あおに読み込ませたのは上記の問題。大人世代のみなさんは懐かしさを覚えつつ、「あれっ、どうやって解くんだっけ」となった方もいるのではないでしょうか。早速、あおが出してきた解説は…
1.因数分解の基本
2次式 ax²+bx+c の因数分解は 「和がb、積がa×cになる2つの数」を探すことがポイントです。
2.この式の場合
a = 2, b = 7, c = 3 よって、a×c = 2×3 = 6 b = 7 になるように、積が6になる2つの数を探します。6 = 1×6 または 2×3でうち和が7になるのは 1 + 6 = 7 です。
3.中間項を分解
7x を 1x + 6x に分けます。2x² + 7x + 3 = 2x² + 1x + 6x + 3
4.グループ分けして因数でくくる
(2x² + 1x) + (6x + 3) = x(2x + 1) + 3(2x + 1)
5.共通因数でくくる
= (2x + 1)(x + 3)
まずは基本を解説。問題は2次式 ax²+bx+cとなり、和がb、積がa×cとなる数字を探します。そのあとは中間項の分解や因数でくくる作業をやっていくと、解答にたどり着きます。筆者は大学時代に個別指導塾の講師をしており、それ以来の因数分解。久しぶりにやってみると「あ〜そうだった」と10代後半、生徒たちと机を並べた日々がよみがえってきました。
さらに「ポイント」も明示してくれます。
(1)まず ac の積とbの和になる数を探す (2)中間項を分けてグループ分け (3)共通因数でくくる この手順を覚えれば、同じタイプの問題に対応できます!
「正の数・負の数」と同様に類似問題に取り組む際のヒントも。学生のみなさんの自学自習はもちろん、「これってどういう意味?」と子どもたちの勉強を教えなければならない場面でも「力強い味方」となりそうです。
この記事のまとめ
あおは画像読み込みでも解説してもらえる
基本から懇切丁寧に
ポイントは類似問題に取り組む際のヒント
教える側も解説方法を知るアイテムに
あおを使うには
アプリ内のトーク画面上部にある「GP Chat AI」をタップし、対話相手から「あお」を選択。AIモデルが「あお」に切り替わり、課題を投げかけることで学習の手助けをしてくれます。






